不動産の査定価格ってどうやって決めているの!?
不動産売却を検討を始める方にとって、一番最初に実施するのが不動産査定です。売却に向けて、査定価格から相場を把握する必要があります。専門的知識が必要であることから、自分自身で査定価格を把握することは難しいため、不動産会社に査定依頼を行います。そこで疑問が・・・・。不動産会社によって査定価格に差ができるのはなぜでしょうか。そんな声が初めて売却される方からは心の声が聞こえてきます。
なぜ不動産会社によって査定価格が異なるのか!?
この疑問はよくありがちですが、答えはシンプルです。そもそも査定とは、物件の相場などを調査し、算出された価格です。
この調査方法が不動産会社によって異なるため、査定価格に差ができます。
身近な例で考えてみましょう。古本や、ゲーム、洋服を売るときに、Aというお店での査定結果と、Bというお店での査定結果には乖離が出ます。また、同様にオークションでの売却金額に大きな差ができますよね!?これは、算出するお店の考え方、算出方法が異なったり、オークションで購入される方の物に対する価値が人それぞれだからです。
不動産でも考え方は基本的に同様です。査定される不動産会社、人、査定算出方法が異なることから査定価格が異なっています。
不動産の査定方法にはどんな種類あるの!?
査定価格の算出方法は、大きく3つあります。
初めて見られる方は、わかりにくいかもしれませんが、査定の算出はこのような方法にて実施されています
1.原価法
戸建てや、土地の査定額計算でよく利用されている査定計算式です。
査定価格=時価(建物価格+土地価格)×補正分
・建物価格=1㎡あたりの単価×建物面積×(1-築年数÷耐用年数)
・土地価格=1㎡あたりの価格×土地面積
2.取引事例法
『取引事例比較法』は、マンションの査定額計算で使われる方法です。
査定価格=時価(レインズ等の類事例数件の平均売却単価×面積)×補正分
3.収益還元法
査定価格=(純利益÷還元利回り)×補正分
※『2.取引事例法』は、非常にわかりやすい査定算出です。
レインズ=不動産流通標準情報システムは、不動産会社だけが閲覧できる共有情報システムです。
いつ、どこで、どんな不動産が過去に売れているのか=過去の成約事例や、現在売り出されている不動産情報の共有などさまざまな不動産情報が蓄積されています。査定依頼を希望されているマンションがあった場合に、同じマンション内で成約事例があるか?
類似するマンションにて成約事例がないかを調べて、面積に応じて査定価格を算出しています。
不動産査定価格の基本的な考え方
不動産の査定結果は、あくまで査定であり、売却価格と=ではありません。
・取引時点が変われば、査定価格は変わります。
不動産の市場や動向、取引時期が異なれば、査定価格、売却価格は大きく変動します。直近3年間(2014年~2017年)をみても、不動産価格は上昇を続けております。東京都内の中古マンションでは、2014年の購入価格4,000万円が、2017年には5,000万円の売却が実現できます。市場が良いときは、より高く査定・売却ができますが、一方で逆になれば、安い査定、売却を実施するしかありません。不動産は市場の動向に大きく左右されます。
・同一の不動産は存在しない。
不動産に同じものはありません。マンションでも階数や部屋、間取りが異なっていたり、管理状況によっても価格が変動します。土地の場合であっても、土地の形、面積、方位、接する道路の状況などによって価格が変動するため、所有している不動産の特徴をしっかり把握した上で査定価格を算出する必要があります。ただし、近隣の似たような条件の土地、マンションなどは、価格の相場を掴むこととしては1つの目安になります。
・査定価格は目安であり、最終的には売主と買主の合意で契約は成り立つ。
売主が一般の査定価格より高額で売却したいときには、査定価格を無視して売却金額を設定することができます。査定価格より高額な条件であっても、買主の合意が取れれば契約成立です。例えば、査定価格2,000万円のマンションを売主が2,000万円では売却したくないということから、3,200万円で物件情報を公開したとします。買主が3,200万円で購入したい。ということであれば、これで契約成立です。
一般的には、市場の相場より高い場合には、買主が現れず、いつまで経過しても『売れない』なんてことになりますが、物件に特別な価値がある場合(マンションの最上位階層、立地にプレミアム感有など)には、査定価格より高額で売却することができます。
実際に、私の友人では、査定価格6,700万円でしたが、売却価格は9,200万円でした。査定価格では絶対に売りたくないという強い売主の気持ちを反映させて、強気に売却活動を実施していましたが、まさかこんな高額で売れるとは驚きです。築8年経過しているマンションでしたが、高層マンションの最上位ということもあり、プレミアム価値が反映された結果でした。
先ずは、直ぐに売りたい方も、相場把握をされたい方も不動産査定から始まります。
完全無料で利用できる不動産一括査定サイトには、査定結果を確認してみてください。