不動産を購入する際には購入代金の約1割が諸費用としてかかることは、一般的に知られていることですが、不動産を売却する際も1割とまではいかないが、ある程度の諸費用がかかります。
これから不動産を売却する方は、不動産を売却する際に必要な費用を把握し、抑えておくべきでしょう。
不動産取引は完了するまでに相当な費用がかかるので、事前に諸費用を知っておくことで、売却時にかかる費用を抑えることができます。
今回はよりお得に不動産を売却する上で効果的な方法を解説していきます。
【不動産売却時にかかる費用とは!?】
不動産取引が完了するまでには、1カ月から1カ月半もの期間が必要な場合もあり、すべて完了するまでに様々な費用がかかります。
ひとつずつ確認していきましょう。
『仲介手数料』
不動産を売却する上で不動産会社の仲介で売却することが一般的ですが、仲介を依頼した不動産会社に成功報酬として仲介手数料が必要になってきます。
手数料の上限は売買代金の3%+6万円×消費税とされています。
例えば3000万円で売却することができれば
3000万円×3%+60000×1.08=96万4800円となりかなり高額になります。
そこで不動産会社と相談をして仲介手数料の値下げの交渉をしてみましょう。
交渉がうまく出来れば手数料の減額ができます。
不動産売却で一番費用が抑えられるところが、仲介手数料なので交渉することをお勧めします。
『ローンの返済を行う際の手数料』
不動産を購入する際には、住宅ローンを利用して購入する人がほとんどです。
その為、売却したお金から残った住宅ローンを一括返済しなければなりませんが、この一括返済の際に、事務手数料がかかります。
住宅ローンの残債にもよりますが大体3万円から5万円の手数料が必要となります。
『抵当権抹消時の登記費用』
不動産を住宅ローンを利用して購入された人には、必ず金融機関から不動産に対して抵当権が設定されていることが一般的です。
売却する際には抵当権を外す必要があり、これを外すには法務局で抵当権抹消登記をする必要があります。
登記をする場合に不動産一つに対し1000円の登録免許税を納める必要があります。
また、建物と土地は別の不動産と考えられ、土地と建物で2000円の登録免許税を納めなければなりません。
抵当権抹消登記は司法書士に依頼することが一般的ですが、司法書士に対して支払う報奨金は約8000円から12,000円なので、登録免許税に加えてこれだけかかりますので、費用を抑えようと思えばご自身で登記をすると良いでしょう。
『売買契約書の収入印紙』
売買契約書に貼付する収入印紙の費用は、不動産の売却額によって異なってきますが、1000万円から5000万円の不動産で1万円の印紙税がかかります。
『引越し費用』
不動産取引とは直接的に関わりない費用ですが、不動産を売却するのですから次に住む所に引っ越しをしなければなりません。
となると、引っ越し費用がかかります。
引越し業者や時期によっても費用は異なりますので、複数の引っ越し業者に相見積もりを取り、その上で値引きの交渉もしてみましょう。
時期によっては大幅な減額ができる場合もありますので、しない手はありません。
『クリーニング費・リフォーム費』
不動産を売却する際に、必要であればクリーニングやリフォームをしなければならないこともありますので、ここでも費用が掛かってしまいます。
こちらも引っ越し業者の場合と同じで、複数社のリフォーム会社、クリーニング会社に相見積もりをしてもらい、また値引き交渉をしましょう。
『土地境界確定測量費用』
不動産を売却する場合に、隣地との境界線が不明確な時は、土地家屋調査士に依頼をして土地の境界線を明確にしなければならない場合があります。
土地の境界の測量には一般的に35万円から45万円の費用が掛かる為、こちらも相見積もり&値引き交渉をしましょう。
また、土地の境界線が明確な場合は、測量する必要はありません。
【不動産売却・費用を抑える以外の方法】
これまで費用を抑える方法を解説してきましたが、それ以外に手元に残るお金を増やすには逆の発想をしてみましょう。
費用を抑えるには交渉などである程度抑えることができますが、そもそもの不動産売却額を希望価格より若干高めに設定しておくことで、手元に残るお金は増えます。
しかし、欲張って相場からかけ離れた金額を設定してしまうと費用を抑えるどころか、逆に売れ残ってしまい本末転倒です。
ある程度相場の範囲内で高めに設定しておくと、その金額でうまく売却ができた場合には手元に残るお金が多くなり費用を抑えた時と同じ効果が得られます。
【不動産売却時にかかる費用と安く抑える方法~まとめ~】
不動産の売却には様々な費用が掛かりますので、収入印紙代や繰り上げ返済の手数料などの抑えられない費用以外は交渉や自らが登記することで抑えることで、手元に残るお金を少しでも多くなるようにしましょう。
不動産売却については、先ずは無料査定の依頼を実施してみましょう。